柳澤のテナーサックスT-4です。以前コレクターの方から譲っていただきました。私は62がメインですので、このT-4はコレクションとして持っておりました。たまに調子を見たり、62との音色の違いを楽しんだりするぐらいで、ほとんど吹くこともなく保管しておりました。最近は加齢と共にサックスも以前ほど吹くこともなくなり、このT-4も吹くこともないと思いましたので、どなたかご興味のある方にお譲りできればと思い手放す決意を致しました。T-4はT-5の廉価版との評価がありますが、メカニズムや作り、精度は変わりなくHighF#キーを取り除いた仕様となります。当時はまだ簡略版との意識があったのかもしれませんが、今やHighF#無しはヤナギサワでも特注品として受ける様になっています。つまり主にジャズやサウンドに拘りのあるプレイヤーに好まれている仕様です。私もジャズには62よりこちらだなとの思いはあります。既に半世紀ほど経過したサックスですが、流石にコレクターレベルの状態なので、本体に目立つ傷や凹み等は見受けられません。ただネックの側面にエクボがありますが、もちろんサウンドに影響があるほどのものではないと思います。ネックコルクも綺麗な状態です。ただし新品レベル？と聞かれるとそれはやはり人の手に渡った物なので、その辺りは主観が絡むのでご理解いただける方にお譲りしたいと思います。作りの良さは折り紙付きですが、その一端をご説明しますと、ベル辺りを光に当てながら見ると、細かくハンマーで叩いて整形している様が見て取れます。ローラーで伸ばして整形するのではなく、職人がハンドメイドで整形していることが良くわかります。62でもこんなハンマーの打目は見られません。手に取られた時に是非ご確認ください、きっと惚れぼれします。今回手放すに辺りヤナギサワのビンテージマウスピースも一緒におつけいたします。これも現在の形ではなくショートシャンクのごく初期のマウスピースです。あと、ネックジョイント部を保護するパーツを特注のローズウッドで制作したものもおつけします。ぜひ、このマウスピースで当時のサウンドを響かせてください。グッとくるものがあります。保管していたBAMのハードケースと共に出品しますので、よろしくお願い申し上げます。